秦野市指定重要文化財

  • 極楽寺(ごくらくじ)
  • 木造十一面観音菩薩(もくぞうじゅういちめんかんのんぼさつ)立像(りゅうぞう)
  • 昭和54年指定

概要

  • 像高104.3センチメートル
  • 寄木造(よせぎづくり)(注1) 彫眼(ちょうがん)(注2)
  • 推定製作年代:平安期(平成7年解体修理実施)

 
宝髻(ほうけい)(注3)を耳の後ろで前後に矧ぎ、同じく前後に矧いだ体部に挿しています。両手は肩、肘、手首で矧ぎ、足先、天衣も別材で作られています。
 ほとんど動きがなく真っ直ぐに立ち、顔、肩、衣文等すべてに丸みがあり、穏やかな印象を与えます。豊かな頬、微笑んでいるように見える目鼻立ち、条帛(じょうはく)(注4)や裳(も)(注5)の柔らかな曲線から平安時代に作られた像と考えています。

語句の意味

(注1) 寄木造(よせぎづくり) 木彫像の主要部分を複数の材からつくる技法。
(注2) 彫眼(ちょうがん) 木の彫像の表面をじかに彫ってあらわされた眼。
(注3) 宝髻(ほうけい) 菩薩が頭上で結んでいるもとどり。
(注4) 条帛(じょうはく) 菩薩等が肩から脇に斜めにかける布。
(注5) 裳(も) 腰から下にまとう衣服。

アクセス

  • 秦野市鶴巻1861番地
  • 小田急線鶴巻温泉駅から徒歩20分