この度長年の課題でありました「秦野歴史おこしの会」のホームページを開設し令和元年5月1日から正式に運用することとなりました。

平成6年に当会が発足し、25周年のこの記念すべき年、しかも年号が新たに「令和」となった元年のその日に運用できるようになりましたことは、誠に意義深いものと存じます。

歴史の街秦野には先人の遺した史跡、仏像等々有形、無形の重要な文化財が数多く存在しています。

私たちは、仏像等の文化財の歴史的背景や創作者の意図を考察し、これを知識を超えた智慧として日常生活に実践して初めて文化財が文化財としての価値となるものと考えています。つまり十王像や毘沙門天像のように悪鬼怨霊等の憤怒の形相は世の中の争いや地震等の自然災害等が二度と発生してほしくないという人々の祈りが込められていると思います。他方「地蔵菩薩像」や「観音像」の様にすべてを受け入れて癒やしてくけるという穏やかな表情は、安心して暮らしたいという祈りに通じると思います。仏像にはこの二極性があると思います。さらにこれは人間性の二極性の表出でもあると思います。

現在の社会においては、地球温暖化の影響と思われる自然災害が頻発し尊い人命が多数亡くなり生活環境が破壊され、又一方ではいじめを原因とする自殺や幼い子供への虐待、様々なハラスメントが発生すると等々世はまさに殺伐とした感がないともいえません。いままさに仏像の二極性が要求されている思うのであります。

「歴史おこしの会」のホームページは、誰もが、いつでも、どこでも閲覧でき秦野市内の有形、無形の文化財に触れることができます。このホームページが人間形成とすべての人々が安全で安心して暮らせる街づくりにいささかでもお役に立てばと期待してやみません。

このホームページの開設に当たりまして、秦野市居住の矢作亨央氏に多大なご協力とご支援をいただきました。また、画像や資料等につきまして秦野市の多大なご協力とご助言をいただきました。関係者の皆様に深甚なる感謝の意を表します。

今後とも引き続き貴重な文化財の啓蒙や維持・保存等の支援活動等に努めてまいりますのでご指導ご協力をいただきますようよろしくお願いいたします。

令和元年5月1日 

秦野歴史おこしの会
理事長 小泉 孝